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PROJECT NIGHTMERE?3?(ナイトメア計画)

《黒い超闘士》
とくん… とくん…と、心臓の鼓動と共に総ての意識と感覚がグルンガストと共鳴を起こす。
形のないものを掴む様な世界から一気に開け、思考を巡らし司令を下せば総てが思い通りに動いて行く。
大海原にぽつんと落ちた米粒を掴む様な始まりからは信じられないほどの世界が、今は総てのモノが自分の視野内で把握出来るかの様な感覚に囚われていた。


〔〔グルンガスト壱式改、出る〕〕

総てのものから遮断され隔絶されたコクーンの中で01は言葉すら発する事なく、意思を脳からの電気信号にのみ任せた。

「しかし…いきなりの実戦で大丈夫か?」
「まだ、微調整もまともに済んでいないのだぞ」
特殊脳医学研究所の閉鎖区域からの出撃をしたグルンガストを見送り、イングラムとコバヤシ博士は、口々に非難の視線と言葉を浴びせられていた。
コバヤシ博士も、その意見には甘んじなくてはならない状況ではあった。
まだ、自分の開発中のT-LINKすら娘であるアヤに強いつつもまともに動作させられていないのだ。

〔〔あんた達ねえ…人を非難する時間があったら、もっと他にする事があるんじゃないの? そんな事してる暇があったら、初めての実戦データなんだからちゃんと記録しろっての…ったく、俺が大丈夫だって言ってんだからいいだろうが…〕〕

イングラムとコバヤシ博士を非難している科学者達の言葉をコクーンから感じ取っていた01が、管制室のスピーカーから首に取り付けられた声帯マイクで愚痴を漏らす。
グルンガストの核としてコクーンに格納されている間は非常事態に備え、酸素マスクを付けられに口腔内にチューブが差し入れられている為に、言葉が話せないのでそう言った処置がされていた。

「無駄口は叩かんでいい。どうだ、いけそうか?」

そんな01の言葉にイングラムはにこりともせず、データ解析の為の端末を忙しく操作しながら問い掛ける。

〔〔ああ、大丈夫だ。充分行ける。今までのグルンガストが出せていたスピードの1.5倍のスピードで目標ポイントへ到着出来そうだぜ〕〕


機械的に処理をされている筈の声が、何処か弾んでいる様に聞こえたのは、そこにいた科学者達だけではないだろう。そう伝えた本人ですら、まるでリミッターが外れているかの様な高揚感が自分の中で湧き上がっているのを感じていたのだから。
しかしそれは、自動的にコクーンに搭載された機械から投薬し続けられている薬物のせいなのだと、01は今はまだ気付いて居なかった。

「よし、ではそのままSRXチームへ増援に行くがいい。そして敵機殲滅後、直ちに帰投する事」

〔〔了解。任せとけってーの〕〕

「…」

イングラムの命令に対し、まるでお遣いを頼まれた子供のような返事をする01のやり取りをコバヤシ博士は複雑な心境で見守っていた。
言葉ではそう返して来る01ではあったが、送られてくるデータ上からは断続的に『悲鳴』の様なパルスが確認出来たからだ。



〔〔敵機確認。これから攻撃行動に移行する。パターン照合後、調整薬の投入よろしくっ〕〕

01が敵機を視認したのだろう。
スピーカーから何処か嬉しそうに弾んだ声が響く。

「了解。パターン照合…終了。 指定薬の投薬開始します」

01の言葉に科学者達は、演習では投薬出来なかった薬物を投与する為に、コクーンへデータを送る。

〔〔……〕〕

コクーン内で01を拘束する機械達が一斉に動作を始め、同時に脊椎に繋がる電極とチューブから各信号と薬物が投与開始されると、一瞬、チリ…とノイズが侵入してくるような不快感に01の身体は拒絶反応に似たものを発し、再び『悲鳴』の様なパルスがデータとして管制室のモニターに映し出された。






「所属不明機出現っ 接近しています!」

R?3に搭乗しているアヤが、思念にザラつきを感じ、慌ててレーダーでその感覚の確認をした。

「だめだわ… 判らない。 敵機の増援かしら…」

アヤの呟きをレシーバで聞き取ったリュウセイが

「…なんだって! 敵機かっ!」

と、いち早く反応して問い掛けるが、アヤは胸が締め付けられる様な嫌な感覚に思わず片手を胸元に持って行き、ぎゅっと拳を握りしめた。

「…判らないの… 敵機でもないし… 味方でもない気が…」

ザラザラする感覚にアヤは眉根を寄せ唇を噛み締めたその時、ライからの通信が入る。

「目視にて確認っ! 黒い機影!?」

「至急コードの確認を…っ!」

そしてライからの通信に慌てて顔を上げたアヤとリュウセイ、そして視認したライの前に現れた機体に3人は驚愕の表情で同時に呟いた。



「??????っ! グルンガストですっ!!!!」

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